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駒亦賀緒作品の世界設定

第一世界
 便宜的に以前の世界のことは第一世界と呼称することにします。
 第一世界は、神(サトゥレロスヒム)の覚醒によって始まりました。
 神は、自らの手足となる十五騎士(サトゥレリアスト)を創造し、十五騎士に天と地とそこに住むものたちを創り出すように命じました。
 十五騎士は、神に従い様々なものを創り出していきました。
 この時、三の騎士は思いました。
「ちょっとちょっと、あのイビツな物体は何なの? まったくレオルの美的センスの無さには呆れるわ。それに比べて私の創ったこの生物、素晴らしいわ。最高に美しいじゃない。きっと私より優れたものを創れる奴なんていないんだわ。そうよ、そうに違いないわ。醜いものは一掃して、全てのものは私が創るべきなのよ!」
 四の騎士も、この考えに賛同しました。
「おまえが、そうしたいって言うなら止めはしねぇよ。自分で創るのは面倒だしな」
 三の騎士と四の騎士は、他の騎士が創りだしたものを破壊し始めました。
 これに激怒したのが十四の騎士でした。
「皆が創ったものを勝手に壊すなんてどういう料簡だっ!」
「美しくないものは、存在するべきじゃないのよ。四の騎士だって賛成してくれたわ」
「ボクはそんなの認めないし、許さないぞ!」
 十四の騎士は、三の騎士と四の騎士を止めようとしましたが、四の騎士に殺されてしまいました。
 この事件は、騎士たちを戸惑わせることになりました。
 十五の騎士は、四の騎士の行為が罪であるとして、死をもって償うべきだと主張しました。
 しかし一の騎士は、騎士の数が減ることを望みませんでした。
「私たちが成すべきことは、神の命令に従うこと。世界を作り上げることです。ターゼスを断罪するか否かは、神が決めるでしょう」
 神が四の騎士の罪を問うことはありませんでしたが、次第に四の騎士は他の騎士と距離を置くようになりました。
 その後、騎士たちによって世界の創造は完成しましたが、三の騎士は姿を消しました。
 三の騎士にとって、その醜い世界と共にあることは我慢ならなかったのです。
 三の騎士は姿を消しましたが、世界を憎む念だけは残りました。
 その念は、世界に存在する憎念を取り込み成長を続けました。
 そして、孤立していた四の騎士を喰らい、天に安置されていた十四の騎士の亡骸をも喰らい、負の存在(フォドレリアスト)として誕生したのです。
 負の存在は、騎士たちとその世界を滅ぼす為に、力ある存在を創造し、世界を破壊し始めました。
 騎士たちは、世界を守る為に負の存在と戦いましたが、負の存在を滅ぼすことはできませんでした。
 その後、騎士たちと負の存在との長い戦いが続きました。
 長い戦いの後に神が死に、世界は滅びました。
 そして騎士たちと負の存在も消え去りました。
 世界は終焉を迎えたのです。

・十五騎士
 一の騎士(クォール)
 二の騎士(ラスェル)
 三の騎士(ディダル)
 四の騎士(ターゼス)
 五の騎士(レオル)
 六の騎士(ファルス)
 七の騎士(オーガ)
 八の騎士(ヴァスタ)
 九の騎士(ガトゥアル)
 十の騎士(アルオス)
 十一の騎士(スレン)
 十二の騎士(ミョルダ)
 十三の騎士(ルゼン)
 十四の騎士(シャオル)
 十五の騎士(イルシェル)

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